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2011年7月9日土曜日

九州電力の「やらせ」メール

http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20110709-802257.html

九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の安全性を説明する番組をめぐり発覚した「やらせメール」問題で、九電の原子力部門の2トップだった元副社長と元常務が、メール作成に関与していたことが8日、分かった。関係者によると、「よろしく頼む」などと番組の周知を求めていたといい、組織ぐるみでやらせに関与した実態が明らかになった。元副社長は、真部利応社長も頭が上がらない実力者だったという。真部社長はこの日経済産業省を訪れ、謝罪した。
 今回の問題を受けて、出張先の海外から急きょ帰国した松尾新吾会長は8日、元副社長が、6月26日に放送された「説明番組」について、「国の説明番組を支援、協力してやれ」と番組の周知を部下に指示していたことを明らかにした。メールを作成した課長級の男性社員には、原子力管理部長(執行役員)が直接指示していた。
 説明番組放送2日後の28日には、九電の株主総会が予定されていた。九電は、運転停止中の玄海原発2、3号機の再稼働問題を抱えており、関係者は「『説明番組で、反対意見が圧倒的だったら大変だ』との意識が、元副社長らにはあったと思う。株主総会を控え、番組は重要課題だった」と話している。九電は、学識経験者らによる第三者委員会を設置、処分を検討する。
---------------- 日刊スポーツ

実際、メールも仕方ないことかと思う。電力会社としては、できるだけ早く再稼働したい気持ちがあるので、再稼働をアピールしたいだろう。電力会社も地域独占とはいえ一般企業なので、原発を止めておくと赤字が続く。また、供給不足になる可能性がある。
 安全かどうかを一体誰が判定するというのだろう。しかも、原発に安全と言う言葉が似合わないのではないだろうか。安全と安心は違う。原発は安全なものではないだろう。なぜなら、交付金が出るのだから。本当に安全なら交付金は無いだろう。それはどの地元も判っているはずで、交付金の出ない、近隣の市町村が不公平だと言っているだけなのではないだろうか。
 現状では原発をすぐにやめるという判断はできないだろうが、国会や内閣が方向性を全く検討しないので、混乱が続いているとしか思えない。なぜ、ストレステストが安全宣言となるのか分からない。EUのストレステストは論理計算に過ぎないので、規格に沿った工事をしていれば全て合格となる。地震や津波の基準を厳しくしてテストすると合格しなくなるのは当たり前で、想定外でも壊れないことを保証する建造物などない。
 ストレステストの結果で想定以上の地震、津波が起きたとき、どこが弱点となるかを判定して、そこを補強するというシナリオらしい。それはそれでやっても良いが、安全と直結するかといえば、それほど関係があるとは思えない。菅総理と官邸はこれで安全としたいらしいが、目的が異なるのではないだろうか。EUは原発を安全とは見ていない。どの程度まで安全にするかということを考えているだけ。日本のように、安全を100%保証するなんてことは考えていない。

今回の福島の原発事故は、非常用ディーゼル発電機が津波で壊れた。原発の電源無しでも自然冷却する装置が数年前に外されていた。結局、外部電源無しとなって、すぐにメルトダウンした。これが一番の問題。次は、このメルトダウンを隠し続けて、冷やせば大丈夫と保安院と東電がウソを言い続け、それを擁護するための東大の学者が一斉に放射能は漏れていない、安全だとウソを言い続けたことが、被曝被害を広げた。最初からメルトダウンしているのであれば、水素爆発の可能性は知っていたはずで、水素爆発すると圧力容器と格納容器が壊れる可能性があることも知っていたはず。しかも、避難指示をゆっくりと広げて、逃げる手間を何度も繰り返して、長期間の被曝をさせた。

 追求しなければならない問題は、電源無しで自然冷却する装置を何故外したのか。外したまま運転させたのはどのような根拠があったのか。責任を明確にし想定外であるなら、それを管理する能力が無かった、任命した側も責任があり、許可した側も責任があるということである。
 次に、ウソを言い続けたことを追求すべきで、パニックを抑えるためという言い訳が正しい判断かどうかを考えるべきである。結果的にパニックになったとしても、現状と比較してどこがどの程度違うのか、被曝量に違いは無かったのかなどを検討すべきだ。

 電源無しにならないようにすること。
    ・ディーゼル発電機の予備を持つ。5時間以内に代替発電機が準備できる手段を
     3つ以上用意しておく。3年毎に再検討する。
    ・自然冷却装置で12時間以上の冷却が出来る装置を導入する。
    ・定期点検でこれらの動作確認を義務づける。結果は公表させる。
    ・沸騰水型は格納容器を水で埋めることができる設備を作る(水棺対策)。

 放射能漏れが発生した際の避難
    ・避難先を決めておく。近隣の市町村、近隣の県、季節による風向を考える。行政
   範囲が異なる場合は、そのような協定を結んでおく。
    ・国、自衛隊の対処方法を各原発毎に決める。避難者数を想定し、自衛隊は
     優先順を決めておく。警察、消防は連絡方法を変えても連絡がとれるような体制
     を築く。(無線機が違うから連絡できないとか、携帯が使えないとか、、
    ・建設完了時に訓練を義務づける。

 緊急時連絡体制の確立
    ・緊急時の連絡方法を複数用意しておく。携帯電話だけでなく、衛星電話とか、
     自衛隊の通信網の一部を借りるとか、、、
     (自衛隊の通信網はどうなってるのか?)

5年以内に出来なければ、廃炉にする。後は普通に運転と点検を行う。交付金はやめる。(地元には固定資産税だけ、但し、自治体が新しい税を自由に課税可能とする=電力会社と話し合うこと、原発の雇用は地元から。)

新交付金は上記の確率のための使用する。(避難対策交付金、緊急時通信網整備交付金)

原発の市町村と県は反対するだろうな。福島県知事はなんと言うのかが知りたい。

交付金を無駄遣いしていた県と立地市町村にも問題がある。100%安全なんてあるわけないだろう。しかも100%安全なのに交付金が出るわけないだろう。あり得ないし、そんなことは承知していたはず。それを今、電力会社に文句を言えるような立場ではない。一番可哀想なのは近隣の市町村だ。交付金も貰っていないのに被害が出ている。これは基本的に県が面倒を見るべきで,不足するのは国が面倒をみるべき。

 原発会社は純粋に放射能に関する一次被害の全責任(農業、漁業、汚染による会社の立退など)をとるべき。 避難の費用や被曝の治療、放射能汚染調査は国が面倒をみるべきだ。 国は国民に安全を保証すべきであり、原発会社は事故の責任をとり、被害を最小に抑えるべきである。放射能の管理は原発会社の責任とする。拡散したものも廃棄についても原発会社が責任を持つ。

もうすこし纏めたかった。。。反省。

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