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2011年7月17日日曜日

稲わら汚染牛

汚染された稲わらをエサにした肉牛が放射能基準値(500ベクレル/Kg)を超えていたにもかかわらず、流通してしまった。

農水省は、3/19に屋外にあった稲わらをエサにしないようにという通達を出していたらしいが周知徹底されていなかった。

放射能学者(大桃洋二郎氏)は「仮に850ベクレル/Kgの牛肉を1日200グラム、1年間食べ続けたとしても人体への被曝は0.6ミリシーベルトにとどまり、年間限度1ミリシーベルトに届かず、数回食べたくらいで心配する必要はない」と言っている(読売新聞7/17朝刊 科学部:木村達矢氏より)。

ここで考えるのは、それぞれ、誰に向かって言っているのか。800ベクレル程度なら出荷、流通しても大丈夫ということを放射能学者が保証しているように聞こえるのである。つまり、それを生産者に言っているのなら、生産者としては基準を超えても安全だと言われているのだから、出荷したとしても特に問題はないのではないかと考えるはず。基準の方が問題だと。これは静岡県知事もお茶に対して言っていた。

基準の根拠が無いということになるのか。また、放射能は全量で計算すべきなのに、牛肉だけを取り出して1ミリシーベルトより小さいという説明は本来は意味をなさないのに、この学者は何故か年間許容量と肉だけの被曝量を比較している。肉以外にも野菜、魚、空気、土から被曝するのであるが、、、それでは何のための基準なのか、全く問題ないレベルの基準を設定しているのであれば、問題が起きるレベルはいったいいくつからなのか、100ミリシーベルトから異常がみられるというのなら、基準を100ミリシーベルトにしてみよう。で、今回と同じように流通してしまったとしよう、健康被害が認められたとしよう、誰が責任を負うのか。放射能学者か農水省か生産者か。
全く問題が無いというレベルが基準なのだから、それで間違って流通してしまっても安心なのだということを言うべきで、基準以上でも問題は無いという話は全く持って意味がない。それは、食べた人に対して医者が説明すべきで、放射能学者が公に宣言することではないと思う。また意図を無視した内容を記事にした記者、それを意図的に許可しているとしか思えない新聞社も何を言いたいのか、この新聞社は特に放射能と原発に対しては混乱を招く内容を流布していると思う。

それぞれの立場でそれぞれの好都合になるような説明をしているとしか思えないので、誰も信じられなくなる。単純に、なるべく被曝しないように心がけるということになる。結果的にそれが風評だろうがなんだろうが、今の状況から信用できるものがないのなら、なるべく避けるという手段しかない。それでも販売者が偽装するとこちらでは打つ手がなくなる。生産地偽装、国内輸入偽装。

 また、放射能学者が、毎日福島県産を食べているとは聞いていないし、内閣の大臣も福島県産を食べているとは聞いていない。そんなに安全なら、学者と議員は毎日食べてみて欲しい。原子力委員会のメンバーも、保安院の人も通産省の人も東電の人もその家族も、食べてみて欲しい。食べれない人がいるのなら、やはり、信じられていないということになる。

記事を書いた人は学者と同意見で、福島県産を食べているのだろうか。それとも、学者の指摘内容を今回食されてしまった人たちにむけて書いているのだろうか。それとも基準に対する疑問をもって書いているのだろうか。上司に言われてかいたのだろうか。それとも矛盾することを指摘したかったのだろうか。なぜこんな記事をかくのだろうか。

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