よくみる意見にTPP交渉経過を国民に説明しながら進めていくべきだという報道がある。これは無理だろう。TPP交渉参加条件として、内容は妥結するまでは公表してはならないという約束事で成り立っているからである。でなければ、今まで各国が交渉してきた内容が外に漏れているはずで、漏れていないのであれば、各国の交渉担当が秘密裏に交渉を行ってきたからである。これからもTPPは秘密裏に交渉を行うことになるだろう。結果、どのようなバカな条件でものまざるを得ないのだろう。
そもそも米国という日本の軍事を握っている国と対等に交渉する能力があるはずもなく、米国に言われるがままに押し切られてしまうだろう。大勢の国が自分の国に都合のいいものばかりを非関税にするのなら、これまでの二国間FTAと何が違うのかよく分からない。
TPPは対中国戦略で始まって、ぐだぐだしているうちに農業品輸出機構になっているのではないだろうか。結局米国は農業製品を自国の安全基準レベルで国外にも売りたい。そうすることで、国内向けに出荷している農家はそのまま外国に出荷できるからである。何の追加設備も検査もいらなくなる(狂牛病で学習した)。また、金融商品(保険、債権、デリバティブ)もリスク分散の考えから諸外国に広く分散させることで、転けたときの衝撃を国内だけで受け止めなくてすむ(リーマンショックで学んだ)。
結局は米国の思うがままということになるのか。マレーシアなどがいるから日本と米国との二国間FTAよりはましなのかも。
しかし、米国のスーパー301条なんかは未だ有効なんだろうか。あんな法律を持っておいてTPPはないだろう。
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