日本は2013年も引き続き世界一の債権国となったが、中国が着実に追い上げている。
日本の貿易赤字が拡大していることや対外資産収益率が低い一方、中国は多額の貿易黒字を計上しているため、予想外のことではない。
財務省が27日発表したデータによると、日本の13年末の対外資産残高は前年比20.4%増の797兆0770億円となった。
円が昨年、対ドルで22%、対ユーロで28%それぞれ下げたことで対外資産の円建て評価額が上昇したことが主に寄与した。
対外債務を差し引いた対外純資産は9.7%増の325兆0070億円だった。これにより、日本は23年連続で世界一の債権国となった。
財務省によると、2番目は対外純資産208兆円の中国で、こちらは7年連続。ただし、日本との差は縮まっている。12年末は146兆円の差だったのに対して、13年末は117兆円。
安倍晋三首相は対外資産収益率の改善を目標の1つに掲げているが、今のところ目に見える成果はほとんど上げていない。
日本の13年の対外資産収益率はわずか2.1%と08年の3.1%から下がっている。世界的な低金利と経済の低成長が原因とみられる。
債権国というのは世界に対しての債権が多いということで、何が不都合かというと、外国が不景気になると債権が怪しくなって、資産が減る可能性があるということ。世界恐慌に一番弱く国ということになる。世界の景気が下がると国内の景気が下がってしまい、デフォルトを起こす国があると、それを直撃で受けてしまうということで、世界一の債権国というのはあまり嬉しいことではない。
世界がルールを守ってくれれば問題無いが、ルールを守らない国があると債権があってもどうしようもない。日本の経済はそれだけ脆弱な体質ということになるのではないだろうか。
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