http://sankei.jp.msn.com/life/news/110807/trd11080721150019-n3.htm
■基準値は対策の目安
では基準値を超えた牛肉を食べたら、人間の健康にどの程度影響するのか。
日本学術会議副会長を務める東京大の唐木英明名誉教授(食品安全)は「基準値を10倍超えた牛肉を毎日1キロずつ、63日間食べ続けると、食品に含まれる放射性セシウムの年間上限5ミリシーベルトに近づくが、そんなに多量に摂取することはあり得ない。健康への影響は心配ない」と説明する。
さらに、食の安全について「絶対の安全ではなく、実質の安全を目指すもの。基準値は行政が対策を始める目安で、安全と危険の境目ではない」と冷静な対応を呼びかける。
消費者団体「食のコミュニケーション円卓会議」の市川まりこ代表も、こう訴えた。「汚染稲わらが出回った地域では全頭検査が必要かもしれないが、ほかの地域で単に気分の安心のために行われるのならば疑問だ。税金を使って本当にやる必要があるのか、消費者も考える必要がある」
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では、基準値は消費者に対して何を規定しているのか。それは、基準値以上の食品は出回らないことを保証するということである。実際、出回ってしまっているのであるから、全頭検査は仕方ないことである。出回る前に抑えていれば上記の意見もあるのだが、出回ってしまっては、税金云々は寝言に聞こえる。
また、安全と危険の境目でなければ、どこから安全と危険の境目があるのか、その基準を示さなければならないだろう。対策の目安というのなら、安全の目安は何ベクレルなのか、それを示されてから、冷静にしようではないか。
それに、基準値を10倍超えた牛肉を1キロずつ、63日間食べ続けると年間上限5ミリに近づくらしいが、1000倍超えた牛肉なら、100グラムを6日間食べれば5ミリに近づくのである。それも、放射能含有量を計測して初めて判断できることである。結局は計測しなければ何も始まらないのである。出回った牛が1000倍を超えていたかどうかは今では不明である。別の牛が10倍だったということで、既に食された牛が10倍だったと推測するのはおかしい。1/10倍かもしれないし、1000倍かもしれない。楽観的予測を用いているのに、それを示さないのは間違っている。それに穿った見方だが、この人達が安全だと言っているから食べた。安全基準を超えた物が出回っていても、この人たちは自分の責任では無いと思っている。危険だと言えば、出荷されなかったのに。しかも、出荷された物=自分たちが主張した物は食しても安全だと言っている。すでにおかしい。この方達の言い分では基準なんていらない。どんなに汚染されていても大丈夫ということになる。すぐには健康に影響が無いらしい。
なぜ、対策基準を超えても安全と言う意見が出るのか、理解出来ない。対策基準であり安全基準でないというのなら、安全基準を先に示すべき、また、牛肉だけを食べているのでは無いので、牛肉だけで5ミリシーベルトになるのなら、実際は10ミリくらいになっているのである。発想が逆なのだ。セシウムはあちこちにばらまかれた。これを外部から、内部から受けてしまうのである。できるだけ受けないようにすることが何故いけないのか。それを説明していただきたい。
税金がもったいないなら、検査しなければいい。誰も購入しないだろう。計測なしでは国内産牛肉は数年間誰も食さなくなる。税金で計測しようが、電気代で計測しようが同じである。
稲わらが見つからなければ、ずっと出荷され続けていたのだ。他にも汚染源がある可能性があるなら、全品目を一度検査し直すべきだ。見落としがある可能性があるのだから。
なぜ、見落としが無いという立場に立つのかもよくわからない。100%安全という建前の原発が安全ではなかった。検査しないで安全を宣言できるものなど、現状では存在しないことを皆、理解すべきだ。
実際、健康上に何が現れるかは10年後の話で、それを保証してくれるものは無いのである。癌になったらお金をもらえるとしても、癌にはなりたくないのである。それが理解出来ない人が食に関わり、意見を述べ、それをマスコミが流すということが、おかしい。どう見ても東電か原発推進派の悪玉か経産省の回し者としか思えない。
日本学術会議副会長を務める東京大の唐木英明名誉教授や消費者団体「食のコミュニケーション円卓会議」の市川まりこ代表には子供がいないらしい。いらっしゃるのなら、家族で避難指定されていない福島市に引っ越してみてもらいたい。この人達がそこでどのように感じて何を食すのか見てみたい。この人達は特別な補助金でも貰っているのかと勘ぐりたくなる。
食のコミュニケーション円卓会議:遺伝子組み換え食品と放射線照射を推進する会
唐木英明名誉教授:遺伝子組み換えに肯定的、本文の通り放射能の計算方法がおかしい人。