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2011年5月18日水曜日

日本復興 東日本大震災

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110509/360112/?P=4&ST=rebuild

提言1 今こそ、電子行政の広域クラウド化を

現在進行中の自治体クラウドを加速化するとともに、より広域を対象としたクラウド化をすべき。その際は、道州制を意識した単位で構築し、災害に備えてシステムは分散データセンターに格納すべき。

提言2 広域の統合防災情報システムを

道州制を意識した括りで各自治体の総合防災情報システムを広域統合防災情報システムとして再構築すべき。その際は災害を意識してクラウド化、分散データセンター化を行うべき。

提言3 広域の水道管理システムを

効率性と災害対策の観点から、より広域の水道管理システムを構築すべき。できれば事業体もそれに合わせてまとめるべき。

奥井 規晶(おくい のりあき)
インターフュージョンコンサルティング代表取締役会長

=============================== 引用終わり

クラウドが全てではない。クラウドの欠点も理解しておくべき。それに、広域がすばらしい訳ではない。

クラウドの欠点:PCが無ければ動作しない。ネットワークに接続しておかなければならない。サーバーダウン時の対処が所詮人任せ。データ紛失、漏洩時の対応を考慮しておくべき。停電時は役に立たない。停電用電池は消耗品でコスト高。サーバを一纏めにすると、サーバーが被災した場合、未曾有の被害が出る。分散化といっても道州制内での分散は広域災害に対応できない可能性がある。あまり広域にすると情報漏洩時に大規模になってしまう。

広域の水道管理システムの欠点:設備の規模を大きくして、一極集中する可能性があり、そこが被災、事故に見舞われると大規模な断水となり、復旧に長時間かかる。また、そのような大規模な断水時に周辺からの給水が不可能になる可能性がある。分散化しておけば、それぞれが停止したとても、小規模で、周辺からの給水が可能である。また小規模毎の復旧は大規模復旧より迅速に行われるだろう。

広域な水道管理システムではなく、横の連携ができることが大事だろう。すぐ隣、その隣、分水嶺を超えた連携、県をまたいだ少し遠い連携、これらは渇水による水不足を補う場合もよりよく働くかもしれない。連携が大事で規模を大きくするのは経費削減以外の得策ではない。

電子行政にしても、道州制とクラウド化は関係がない。バックアップとしてのデータ保存はクラウドでなくても可能である。オンラインデータバックアップ、バックアップデータはオフラインで保存するので、データ漏洩は物理媒体を盗まなければならないので困難。クラウドとしのオンライン性は不要だろう。何でもオンラインにしておけば便利だろうと考えるのはおかしい。不要なものまでオンライン化する必要はない。災害時はオフラインデータ(複数箇所でバックアップ)を任意のサーバーにロード(ここでオンライン接続するだけ)させれば問題ない。最悪でも1週間以内の状態に戻るはず。

経済復興のためにこれを作りたいというのであれば、理解はできるが賛成はしない。

100年に一度しか起きないようなことを多額の税金を掛けて常にオンライン化して待ち構えている必要はないのである。システム化すれば、維持費も必要になる。それよりも、毎週のデータバックアップ(5世代で十分)。数年に一度くらいの訓練に費用を廻して、避難、避難所開設、避難先でのサーバ立ち上げ&データリストア、役所業務の再開、被災情報の入力、(警察や消防、病院も連動させて)など行えば良い。それ以上の準備は無用だ。30年後にはもっと良いシステム構築が可能かもしれないし、インターネットもどうなっているのかは誰にも判らない。そんなものに投資するのは税金の無駄遣いだ。

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